ダイバーシティ・インクルージョン時代の人材養成と国家再生
特別支援教育、職業リハビリテーション分野でのイノベーションとCCRC

厚生労働省障害者雇用対策課の行政研究を5年間、沖縄での特別支援教育教員・職リハ人材の養成を17年間やってきました。真に意見を言い合える日韓関係を目指して、アジアヒューマンサービス学会を日韓共同で創設し、理事や3種類の学術誌(AJHS、TRR、JIE)の編集委員長を務めました。特別支援教育、職業リハビリテーションというわが国ではマイナーな2つの学問分野において、今度は北海道からアジアに発信していきます。
シーズ(研究)紹介
わが国の特別支援教育は、国際的にみると残念ながら後進国です。アジアの中でも韓国や台湾などから学ぶことがたくさんあります。少子化社会においては、これまで社会から排除されてきた「包括的な教育や支援を必要とする多様な人びと」の力が必ず必要になります。彼らの多様性を認められる成熟した社会になり、彼らの大学進学の道が開ければ、新たな労働力が確保されるだけでなく、一部は特異的な能力を開花させ、国家に多大な貢献をしてくれることでしょう。社会経験豊富な高齢者の社会参加も少子化に伴う人材不足を補い、豊かな健康長寿社会の実現に近づきます。CCRC(Continuing Care Retirement Community)の研究も産学官連携で進めていきたいと思っています。
障害者雇用をライフワークとしています。障害者雇用を促進するために国として必要な政策や支援などを障害者職業総合センター研究部門と共同で調査研究をし、地域障害者職業センターのカウンセラーらと実践研究をするほか、職親会等でのジョブコーチ養成研修なども長年行っています。本学においては、就職部長として「企業の経営と仕事」に加え、「企業の経営と働き方」を新設キャリア科目として立ち上げ、事業所において障害者、外国人、LGBTQ⁺など多様なニーズのある人たちへの合理的配慮と企業経営について、社長ら経営者を毎週招いて講義を展開しています。北海道中小企業家同友会や札幌商工会議所と連携して講師派遣にご協力頂きながら、マイノリティへの理解啓発活動を行っています。
実績と今後の活動予定
1997~2002年 日本障害者雇用促進協会 研究員2003~2018年 沖縄県教育委員会 教育職員免許法認定講習講師
2003~2018年 沖縄県立特別支援学校 評議員(毎年1-3校)
2003~2019年 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 客員研究員
2011~現在 Asian Society of Human Services Director
2014~現在 日本発達障害学会 評議員
2015~現在 日本特殊教育学会 「特殊教育学研究」編集委員
2019~現在 なよろ地方職親会 ジョブコーチ養成研修講師
2020~現在 札幌市教育委員会 札幌市幼児アセスメント委員会 委員
2021~現在 北海道教育委員会 北海道教科用図書選定審議会 委員
2021~2024 北海道教育委員会 北海道教員育成協議会 委員