学生相談室のセラピードッグの導入と動画配信の取り組み

セラピードッグとふれ合い、心と心をつなぐ

卜部   洋子 専門職員
URABE   Yoko
修士 (臨床心理)

本学の学生相談室のユニークな活動のひとつとして、多くの学生が学生相談室を利用するきっかけづくりを目的として、2017年から月に1回、昼休みに「セラピードッグのふれ合い」を開催しています。毎回、沢山の学生がセラピードッグの『エース』とふれ合い、温かさや癒しを感じながら語り、コミュニケーションの場にもなっています。コロナ禍の影響で、開催できない時期はありましたが、「視て癒される」動画のセラピードッグを本学のHPでアップすることになり、多くの学生、教職員、地域の方々から心温まる言葉を頂いております。

キーワード
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シーズ(研究)紹介

 ~セラピードッグ導入について~

学生相談室の利用について、増えてきているものの、学業や対人関係で悩み、誰にも相談できずに、長期欠席している学生が少なくないです。そこで、学生相談室を気軽に利用しやすいように、セラピードックとふれ合う機会を考えました。

セラピードッグについて、海外ではアメリカの大学のキャンパスでセラピードッグのふれ合いが紹介されるようになりました。本学の学生相談室で「セラピードッグ」の導入は国内では初めての試みです。毎回、100人以上の学生がセラピードッグにふれ合いに来ています。学生の呼びかけにエースは学生を見て、大きく尻尾を振って大喜びです。エースと触れ合いながら「温かい」「ぬくもりを感じる」「可愛い」「癒される」等、セラピードッグから伝わってくる体温や感触を感じているようです。また、1人暮らしの学生は実家を思い出し、その際、飼っていた犬のこと、大切なペットが他界し悲しさや懐かしさを伝えたこと、友人やバイト先の人間関係で悩んでいること、就活のことで将来、心配なこと等、自然に語りあうなか、学生相談室につながることもありました。さらに留学生や教職員にとっても触れ合う機会になりました。コロナ禍でセラピードッグの動画を配信することになり、多くの方々に反響がありました。2022年度から、セラピードッグのふれ合いを再開しました。その中、コラボ―レーションのピアサポーター(学生)が、セラピードッグのふれ合いスタッフとして、積極的に手伝っていただいてます。また、セラピードッグの動画もサポートデスクのピアサポーター(学生)が素敵な動画を制作してくれました。このように、学生が前向きに活動の幅を広げて活躍することが増えてきました。

 

札幌学院大学 学生相談室 セラピードッグ エース Vol.5 2022年11月20日公開札幌学院大学 学生相談室 セラピードッグ エース Vol.5 2022年11月20日公開

コロナ禍の影響で、開催できない時期が続いておりましたが、2022年度から、事前予約制で1人から2人のふれ合いを再開してます。予約は直ぐにいっぱいになりますが、エースと久しぶりに会う学生、初めて会う学生、教職員も癒されたようです。また、皆さんの応援や希望もあり、新札幌キャンパスでも活動する予定です。 今回はセラピードッグの動画、第5弾を制作致しました。 北海道の夏から秋の自然の中で過ごすエースの元気な姿をご覧ください。

 

札幌学院大学 学生相談室 セラピードッグ エース Vol.6 2024年1月23日公開札幌学院大学 学生相談室 セラピードッグ エース Vol.6 2024年1月23日公開

今回は本学で活躍しているコラボレーションセンターとサポートデスクのピアサポーター(学生スタッフ)が、エースの動画を撮影、編集し「セラピードッグのYouTube動画 第6弾」が完成しました。 今回の動画は、エースと一緒に学内を案内しながら、職員と触れ合う様子が観れます。また、学生相談室も紹介しております。撮影中のエースは尻尾を振りながら大喜びで、ピアサポーターに懐いて楽しい時間を過ごしました。 コラボレーションセンターとサポートデスクのピアサポーターが制作した「観て癒される」素敵な動画を、是非、ご視聴ください。

 

札幌学院大学学生相談室・セラピードッグ「エース」の動画

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.1

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.2

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.3

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.4

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.5

札幌学院大学学生相談室セラピードッグ エースVol.6

実績と今後の活動予定

今後も「セラピードッグ」のふれ合いは開催し、動画も制作する予定です。昨今、コミュニケーションの苦手な学生が多く、集団生活に馴染めず、長期欠席から休退学する学生も少なくないです。また、多くの留学生も母国に自由に帰国できず、寂しい思いをされている学生も少なくありません。今後もセラピードッグを通して、温かさや温もりを感じ、学生相談室の利用にお役立ちできればと思います。更に、セラピードッグのふれ合いを通して、ピアサポーター(学生)の活動、場、仲間同士の輪が広がっていくことを期待します。

地域や産業界、自治体に向けて

本学の大学祭に北海道ボランティアドッグの会の多くのセラピードッグとボランティアに協力していただいています。その際、本学の学生ボランティアも参加し「セラピードッグ」のふれ合いを紹介し、地域と交流しながら社会貢献の場にもなっています。
世の中が複雑になり、老若男女の多くが悩みを抱えています。中には自分では対処しきれないほどのストレスを抱えている人もいると思います。そんな時、セラピードッグとふれ合い、伝わってくる温かさや癒しを感じていただければと思います。
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