地域食堂かば亭(NPO法人つなぐ)

井上   寿枝 職員
INOUE   Toshie
学士 (文学)

 総務課職員として福利厚生等の業務を担当していますが、居住地域(札幌市豊平区東月寒)で仲間とともにNPO法人(名称:NPO法人つなぐ)を設立し、障がい者福祉や地域交流事業等を行っています。2017年から新たな事業として子どもたちのための地域食堂(名称:地域食堂かば亭)を開始しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い食堂の開催ができなくなった時は、弁当や食材の無料配布を行い、かわら版を発行してつながりを持ち続けられるように工夫しました。感染が落ち着いている時は参加人数や時間を縮小して開催していましたが、今は少しずつ以前のかたちに戻りつつあるところです。
特別有給休暇(ボランティア活動)により毎月1回の活動を継続しています。社会福祉士です(通信教育で資格取得)

キーワード
  • 地域食堂
  • こども食堂
  • こども
  • 居場所
  • 地域づくり

シーズ(研究)紹介

 核家族化や地域のつながりの希薄化なかで、困難を抱える親子を支援するために、子どもがひとりで来てもよく、そして誰が来てもよいところとして地域食堂を開催しています。安価で栄養のあるおいしい食事と団らんの場や遊びの場を提供しながら、経済的困難を抱える家庭だけではなく、共働きなどで孤食になりがちな子ども、学校や家庭に居づらさを感じる子どもとその親たちへのサポートにつなげます。地域にボランティア協力を呼びかけ、子どもたちを支え、親たちの子育てを支える地域づくりをするなかで、大人たちもつながり、すべての人々が自然ととけ合って豊かに生活できる地域になること目指しています。

             

実績と今後の活動予定

 毎回子どもや保護者を中心に80名程度の参加者があり、一緒にご飯を食べたり、遊んだりして楽しく過ごしていただいています。子どもからは「やすくておいしい」「あんしんする」、また保護者からは「子どもだけで来ても気軽に食べられる。家で1人で食べるよりも、子どもも大人もいてくれてよい」などの声をいただいており、今後も継続して開催します。よりよい活動を行うため、「こども食堂北海道ネットワーク」「つきさっぷプロジェクト」等のネットワークや関連のシンポジウム等に参加し、情報交換や学習・交流を行っています。
 

地域や産業界、自治体に向けて

 学校を始めとする多くの関係機関・団体や住民、東月寒地区町内会連合会、企業、農協、商店街やスーパー、飲食店等からも様々なご寄付やご支援・ご協力をいただき感謝しています。今後もつながりを広げ、深めたいと考えます。企業のCSR活動や助成事業により、参加者の負担を軽減した食堂運営が可能となっています。札幌市の後援を受け、「さぽーとほっと基金」による助成を受けていますが、2020年度から市の予算による補助制度が開始されるなど、子ども食堂への支援が行われるようになっており、今後も連携を図りつつ協力しながら取り組みたいと考えています。